毎日、園庭にあるジャングルジムには
必ず子どもたちがいます。
どんどん高いところまで
ひょいひょい登る子ども
2段目まで登って降りる子ども
先生に支えてもらいながら 登る子ども。
・
・
年少組のKちゃんは あまり興味がなかったのに
みんながあまりに
「ジャングルジムにいってくる!」というので
少しずつ気になり始めた様子でした。
・
友達がいない場所を見つけながら
そっと1段 ゆっくり2段
顔をしかめながら 降りてきて また登ってを
繰り返します。
「手伝おうか?」という私の言葉にも
「自分でする」と。
何度も挑戦します。
その姿を 近くで見守ります。
・
・
3段目まで登れた時には、二人の目が合い、
「やった!!!」と思わず驚きと喜びの表情。
・
友達の姿を見て 上を見上げ
「次は 一番上いくわ」
私の心も 彼女の表情に突き動かされ
安心感を持ってもらえるように
支えるのでなく、後ろにつくだけ
そばにいるだけ にしてみました。
・
少し震える足
慎重につかむ手
「大丈夫」「できるよ」
一歩 一歩 手足を伸ばし
やっとこれた 目指していた“一番上”
・
・
・
Kちゃんは ふうっ とため息ひとつ。
なんて すがすがしい表情なんだろう
なんて 嬉しそうな表情なんだろう
なんて 素敵な表情なんだろう
自分の力で登ろうと決めたその時から
きっとできる
と信じていたのでしょう
「何が見えるの?」
「えー?幼稚園がいっぱいみえる」
・
・
隣にやってきたRちゃんも
「お空がちかくにみえるやろ?」って。
・
子どもたちは こんな風に何気ない遊びの中で
心を動かしたり
勇気を出したり
自分の力を試したくなったり
時には 自分には無理だ…と
尻込みしてしまうことがあるのでしょう
・
勇気の一歩を踏み出せるように
いつだって力になるよ
・
・
・
そんな風に 子どもたちに伝えたくなった
ジャングルジムのお話でした